どこに住めば、人生をもっとおもしろくできるだろう。都心がいい。次々と訪れる新しい時代を、真っただ中で捉えることができるから。24時間を、自在に生きることができるから。堂島には、歴史がある、文化もある、五感を刺激して止まない多様性もある。待ち遠しい一日は、また明日もやってくる。
江戸の頃、堂島や中之島には蔵屋敷が建ち並んでいた。 諸藩の年貢米が全国から運び込まれていた。1730年、堂島米市場が成立。帳面上での米の売買を幕府が公認。 それが世界初の組織的な先物取引市場になったという。 堂島は、シカゴやニューヨークを先駆けていた。日本経済の中心地だったこの街の名は、国境を越えて語り継がれている。
徳川の時代が終わると、蔵屋敷だった敷地は主に公的な施設へと変貌を遂げてゆく。 大阪帝国大学や中央公会堂などが誕生し、この国の近代化の一翼を担ってゆく。 堂島には、名だたる企業が続々と本社を置いた。さらに、経済の発展は文化も育んだ。その軌跡は、いまも街並みに残されている。
堂島・中之島エリアがいま、アートの街として注目を集めはじめている。大阪中之島美術館の誕生を機に、集積する他の美術館や文化施設の連携が、さらに進むことも期待されている。アートは、やがてこの街のアイデンティティとなるだろう。そして、発信力を高め、世界を惹きつけるだろう。
堂島を中心とするエリアには、さまざまな顔がある。モダンな顔やノスタルジックな顔。大都市の表情や自然が織り成す表情。一流の名店もあれば、大衆的な賑わいもある。ファッション、音楽、食、建築、アート。そのすべてが感性を揺さぶる街。24時間では足りない。そんな日々が待っている。
大阪では、水都としての魅力をさらに育むために、公民一体によるさまざまな試みが展開されてきた。水、緑、空、光。そこに人々が集ういきいきとした風景の創出が図られている。ここは、日常のひと時を豊かに紡ぐ都心。堂島川のほとりには、新しい感性で描かれた空間も 続々と生まれている。